
公開日:2019/09/13
最終更新日:2021/11/01
綾野剛さん主演する生レンズのCMシリーズですが、独特なあのピアノ曲のメロディが耳に残ったという人も多いのではないでしょうか。
他のコンタクトレンズCMとは違う雰囲気で、テレビで流れるとついつい見てしまうという人も多いでしょう。
CMの雰囲気を構成する大事な要素でもあるBGM。いったい誰の曲で、どういった経緯で生レンズのCMに採用されたのでしょうか?調べてみました。
印象的なあのピアノの音色は一体…?
生レンズのCMに使われている曲は、「グノシエンヌ第3番」です。フランスの作曲家エリック・サティが作曲したピアノ曲です。
グノシエンヌ第3番は、1890年に作曲されています。西洋音楽でありながら、東洋的な雰囲気を持つ曲であり、楽譜には「先見の明をもって…窪みを生じるように…ひどくまごついて…頭を開いて」などの書き込みがあります。他のグノシエンヌの曲にも演奏者の助言として、奇妙な文言が書き込まれているそうです。
実は、サティが存命中に「グノシエンヌ」として正式に発表されたのは第1番から第3番のみで、現在「グノシエンヌ」に含まれている第4番から第6番までは、作曲された時期や傾向から「グノシエンヌ」であると推測し、命名されています。
また、現在では「梨の形をした3つの小品」の第1曲と知られている曲は、「グノシエンヌ第7番」として紹介されることもあるそうです。
作曲家エリック・サティとはどんな人物?
クラッシック音楽に造詣の深い方はともかく、多くの人はエリック・サティという作曲家を知らないのではないでしょうか。
サティは、1866から1925年までを生きたフランスの作曲家です。「音楽界の異端児」や「音楽界の変わり者」と言われ、西洋音楽に大きな影響を与えました。同じフランスの作曲家、クロード・アシル・ドビュッシーやジョゼフ=モーリス・ラヴェルは、サティから影響を受けたと公言しています。
サティの楽曲には「裸の子供たち」や「犬のためのぶよぶよとした前奏曲」などの奇妙な題名をつけられたものもあります。「グノシエンヌ」以外のサティの代表曲は「ジムノペディ」ですが、それだけではなく、サティに興味が沸いた方は是非、気になるタイトルから曲を聞いてみてください。
なぜ生レンズのCMの曲に採用された?
「グノシエンヌ第3番」は独特な雰囲気を持つピアノ曲です。他にはない、唯一無二の魅力を持っています。想像の域を出ませんが、そんな曲がCMに採用されたのは、「生レンズもグノシエンヌのように、唯一無二の魅力を持つコンタクトである」という担当者の想いからかもしれませんね。