公開日:2020/01/30
最終更新日:2021/11/01
日本人を含むアジア人は、欧米人と比較すると近視人口が多い傾向にあります。そのため、ソフトコンタクトレンズの多くは近視用で、近年は遠近両用タイプもバリエーションが増えてきました。生レンズも遠近両用タイプがありますね。
そこで気になるのは、生レンズに遠視用タイプがあるのか、という点です。「遠近両用があるなら遠視用も…」と思いますよね。
気になる遠視用タイプは…?
遠視用の生レンズは2019年12月現在発売されていません。公式サイトから閲覧できる「よくあるご質問」の項には「プラスレンズ(遠視用レンズ)の発売はありますか?」というものがあり、それへの回答は「現在のところありません。」です。
ちなみに、アルコン製品で遠視用タイプの取り扱いがあるのは2ウィークの「エアオプティクス プラス ハイドラグライド」と1マンスの「エアオプティクス EX アクア」の2製品です。もし、アルコン製品の遠視用レンズを使いたいのであれば、こちらのどちらかをご利用ください。
遠視用レンズには、レンズ中央部が周囲よりも厚い「凸レンズ」が採用されています。一方で近視用レンズはレンズ周辺部が中央部よりも厚い「凹レンズ」が用いられています。求められる機能が逆であるため、レンズの形状も逆になることが分かります。
おそらく、このレンズの形状の違いが遠視用生レンズを製作する上でのネックとなっていると考えられます。
そもそも、生レンズを含むワンデータイプの「デイリーズ」シリーズには、他に「アクア」がありますが、そちらも遠近両用タイプはあっても遠視用タイプはありません。2ウィーク・1マンスタイプの「エアオプティクス」シリーズには遠視用タイプがあることから、ワンデーレンズの薄く柔らかいレンズで、アルコン社の求める着け心地を有した遠視用レンズを製作する技術がないと考えられます。
もし、ワンデータイプの遠視用レンズをお求めであれば、アキュビューやシード社に取り扱いがありますのでそちらもご確認ください。