公開日:2020/03/19
最終更新日:2021/11/01
ばつぐんのつけ心地と、まぶたへの刺激を抑える独自技術から「生感覚レンズ」として人気の生レンズ。しかし、コンタクトレンズメーカーはどこもつけ心地にこだわった製品を製作しています。それらの製品と生レンズはいったいどこが違うのでしょうか?
生レンズの販売元であるアルコンと同様、より快適な装用感こだわった製品を製作しているメーカーのひとつが、ジョンソン&ジョンソンです。こちらはアキュビューシリーズを販売しています。
アキュビューシリーズのうち、「ワンデーアキュビュー オアシス(以下 オアシス)」は特につけ心地がよいとされています。スペックを確認すると、生レンズに似た特徴を持っていることがわかります。
今回はこの2つの製品を比較します。
1.製作度数の範囲
生レンズに遠視用レンズはありませんが、オアシスはBC9.0タイプに限り、+0.50~+5.00の範囲で遠視用レンズを製作しています。遠視の方で快適に矯正したい方はオアシスを利用すると良いでしょう。
2.BCとDIA
生レンズのBCは8.5と8.8の2種類です。DIAはどちらも14.1mmで、平均的な大きさです。一方、オアシスのBCは8.5と9.0の2種で、DIAはどちらも14.3mmです。より広い範囲の眼球を覆うことになります。瞳の酸素不足によるトラブルを懸念する方は、より小さい製品を選びましょう。
3.酸素透過率
生レンズの酸素透過率は156ですが、オアシスはそれよりも低い121です。メーカーによって酸素透過率を算出する計算式は異なるため、一概に比較することは難しいものの、瞳により多くの酸素を届けられるのは生レンズであると考えて間違いないでしょう。
4.中心厚
生レンズの中心厚は0.09mmですが、オアシスはそれよりも0.005mm薄い0.085mmです。些細な違いに思われるかもしれませんが、着け心地に差を感じるかもしれません。
レンズとまぶたが擦れることによるダメージを少しでも抑制したい方は、より薄い製品を使用しましょう。
とはいえ生レンズは「水分三層構造」によりレンズ表面がとてもなめらかです。摩擦の感じ方に大きな差はないでしょう。
5.UVカット機能の有無
実は、すべてのアルコン製品にUVカット機能はありません。それには理由があり、アルコン社が自社の製品に対して、「より良い付け心地」を持つことを求めており、ユーザーの快適性を高めることを優先して開発を行っているためです。
6.レンズマークの有無
生レンズにコンタクトの裏表を示すレンズマークはありませんが、オアシスにはあります。そのため初心者でも取り扱いがしやすいのはオアシスでしょう。
しかし、使い続けるうちにコンタクトの裏表はすぐに判別できるようになるため、この点のみで生レンズより優れているかと言われれば、そう言い切るのは難しいです。
以上が、生レンズとオアシスの6つの違いです。どちらも高い付け心地を有する、甲乙つけがたい製品です。興味がある方は2つの製品を試してみてください。より自分に合う製品を選べるはずです。