公開日:2021/01/28
最終更新日:2021/09/10
ソフトタイプのコンタクトレンズを使い始めたばかりの人が陥りやすいトラブルとして「レンズの取り外しがうまくいかない」「レンズが目から取れなくなってしまった」ということが挙げられます。コンタクトレンズは目の中に入れて使用するものなので、取れなくなってしまった場合はとても焦りますよね。
ソフトタイプのレンズが目から取れなくなるケースとして、最も多いのは「乾燥して目に張り付いてしまった」というもの。今回は、乾燥によりレンズが目から取れなくなってしまった時の対処法をお伝えします。
乾燥によりレンズが目に張り付いてしまった時の対処方法
素材に水分が含まれているソフトレンズは、乾燥すると目に張り付き、外れにくくなってしまうことがあります。多くの場合、目薬などでうるおいを補給すれば、レンズは柔軟性を取り戻し、外れやすくなります。無理に目からはがそうとすると角膜や白目を傷つけてしまうため、注意してくださいね。
1.目薬で目とレンズにうるおいを補給する
まずは、目薬をさしてゆっくりとまばたきを繰り返し、レンズに水分を補給します。目薬は、必ずソフトタイプのコンタクトレンズに対応しているものを使用しましょう。コンタクトレンズに対応していないものや、ハードレンズのみに対応しているものは、レンズの品質を損なう恐れがあります。目が乾燥しやすいという方は、目に優しい人工涙液タイプのソフトレンズ用目薬を1つは持っておくと良いですよ。
ソフトレンズ使用時におすすめの目薬
フィット&モイスト
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コンタクトレンズメーカーのボシュロムが販売している、コンタクトレンズ用の目薬です。とろっと粘性があり、うるおいがしっかり目とレンズに留まります。レンズの付け外しをスムーズにするための装着液として、とてもおすすめです。レンズを外した後の瞳のケアにも使うことができますよ。
2.両手の指先で目を開き、レンズをそっとずらす
利き手の指先を下まぶたに、もう片手の指先を上のまぶたに沿え、目を上下に開きます。下まぶたを押さえている方の人差し指の腹で、そっとレンズを下にずらします。もしレンズが動かない場合は、無理に動かそうとせず、もう一度目薬をさしてうるおい補給をしてから、再チャレンジしましょう。
3.レンズを静かにつまみ上げる
レンズの半分が黒目より下にずれたら、利き手の親指と人差し指でそっとレンズをつまみ上げます。少し瞳から浮かせるようにつまみ上げるのがコツです。レンズに触れる際は、爪が目に当たらないように注意してくださいね。
レンズを黒目からずらしてつまみ上げるのはなぜ?
人の目の表面は、なめらかな球体ではなく、黒目の部分がほんの少し盛り上がったような形状をしています。レンズを黒目からずらし、黒目と白目の段差の部分に持ってくることで、レンズが外れやすくなります。また、レンズをつまみ上げる際に、黒目の部分に圧がかかってしまうことを防ぐためという理由もあります。
レンズが取れなくなった際は、落ち着いて対処しましょう
「コンタクトが取れない!」という状況になった時、最も大切なことは、落ち着いて正しく対処することです。コンタクトレンズを使用する時は、普段から目が乾燥しないように注意し、正しい付け外しを心がけましょう。
コンタクトレンズの正しい付け方と外し方については、以下の記事で、イラスト付きでわかりやすく説明しています。「コンタクトレンズの付け外しが苦手」という方は、ぜひご覧くださいね。
今回ご紹介した方法は、あくまで自宅でできる最も手軽な方法の1つです。どうしてもレンズが取れない際は、決して無理に外そうとせず、眼科を受診しましょう。